- NANA starringが参加しました!
- グループホームあさひが参加しました!
- ときめき形成外科が参加しました!
- 株式会社 オクヤマ電気工事が参加しました!
- 株式会社 菊池技建が参加しました!
- 城北電気工事株式会社が参加しました!
- 藤庄印刷株式会社が参加しました!
- 老舗 長榮堂が参加しました!
- グランドホーム樫の木が参加しました!
- まさもりドライブインが参加しました!
日記アーカイブズ
時森 ししんさんの新着日記
1993年、宮崎駿と高畑勲の両監督の元、腕を磨いてきたスタジオジブリの若きクリエイター達が、自分たちらしいアニメーションを作ろうと挑戦した作品が「海がきこえる」である。
前年に、大ヒットした「紅の豚」では、弱みを見せない完成された男の姿を見事に表現し、当時、27億円を超える興行収入を上げた。
本作「海がきこえる」は、むしろ、弱くなったと言われる男の子にフューチャーしている。

わがままで、気まぐれで、自分勝手な気が強い女の子の里伽子。

少しずつ、彼女のペースに巻き込まれていく主人公の拓。






いつしか、拓は、里伽子に惹かれている自分に驚く。

この作品が放送される約10年前に、自分は小田急線の相模大野駅周辺に住み、大学に通っていた。
山形の田舎から東京に出てきて、部屋を借りて、リセットされた生活の中、煌びやかな風景の中で故郷山形に想いを馳せる。
この作品を見て、その頃の、甘くて切ない日々が蘇ってきた。
原作者の氷室冴子さんも、北海道出身で、トレンディドラマが盛んだった1980年代に、地方の土地と風土と制服を着た高校生が、とても美しく感じたことから、この作品の連載を始めたと言う。
まさに、東京の若者達は、トレンディドラマの主人公達に自分達を重ねていた。
それだけの流行と華やかな文化が、東京にはあったのである。

約30年前の作品なので、今回、映画館でのリバイバル上映の為に、パンフレットも復刻販売されている。
読めば読むほど、興味深く、当時の制作者達のチャレンジスピリッツが伝わってくるのだ。

自分は、この「アニメージュ」の連載、それを鈴木敏夫さんやYMFの審査員の奥田誠治さんが企画をし、スタジオジブリの若手制作集団が、日本テレビスタッフと共に世に出したことの物語に、とても興味を持つのである。
望月智充監督は、氷室さんの作品を、アニメ化したかったという。
30年経った今でも、まったく劣化せず、心に染み込む作品となっている。
是非、映画館でご覧いただきたい。
ムービーオンやまがたにて、上映中!
元記事:https://ameblo.jp/stokimori/entry-12922808474.html