11月11日の日曜日、YMF山形国際ムービーフェスティバルは、最終日を迎えた。
毎年そうであるが、開催3日間の中日に行われる表彰式とレセプションパーティーには、ノミネート監督やスタッフ、多くのゲストが集い、映画祭のピークを迎える。
最終日は、その余韻も冷めない中で、グランプリ受賞作品の上映から始まる。
ゲストの皆さんも、最終日は山形の街を満喫し、映画館を拠点に出たり入ったり…。
この日、行定勲監督や古賀俊輔プロデューサー達は、「蕎麦茶屋・よしてい」で昼食を取ったそうである。
「よしてい」でいただいたというカレーパンを持ってきてくれて、自分や、女優の菜葉菜や、ティーアーティストの浅野社長に振舞っていた。
「蕎麦は美味いし、カレーパンも最高だった!」と、「よしてい」さんを絶賛していた。
映画祭ならではの会話である。
この山形の街を、超一流の方々が再発見してくれるのである。
最終日の招待作品は、廣木隆一監督の「彼女の人生は間違いじゃない」
脚本は加藤正人さん。
主演の瀧内公美さんも、廣木監督と共に、舞台挨拶をしてくれた。
2011年3月11日の東日本大震災の後の福島県で暮らす家族や若者達の物語。
震災の傷を抱えながら、懸命に生きる人々の物語。
主演の瀧内公美さんの熱演が光った。
そして、YMF山形国際ムービーフェスティバルの顔のひとりである行定勲監督の「リバーズ・エッジ」が上映される。
この映画は、第68回ベルリン国際映画祭 国際批評家連盟賞を受賞。
二階堂ふみ・吉沢亮らが演じる若者達の、青春時の欲望や焦燥感を描いた作品。
行定監督からは、エンディング・ライブのセッティングの間、鈴木淳予アナウンサーとトークで繋いでもらったのである。
そして、今年のYMFの最後のライブを飾ったのは、東北の歌姫・熊谷育美さん。
震災の時の応援ソングのようになった「雲の遥か」や、未来への想いを綴った「僕らの声」
会場は大盛り上がり。
これまでで最高の、熊谷育美ちゃんだった。
あまりの感動に、行定監督、古賀プロデューサー、そして自分の親父3人組は、涙が零れたのである。
それも、同じタイミング。
感度・感性の、体内伝播速度が3人とも同じなのかもれない。
「誰かに、自分の感動や想いを伝える普遍性は、科学技術の進歩を凌駕する」と話し、ここまで14回も、YMF山形国際ムービーフェスティバルを続けてこれたことに、心からの感謝を申し上げる。