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店長 現住所／山形市 :山形市木の実町
自己紹介
ペットショップに生まれて、2代目です。犬猫の専門店としては、東北でも古く50周年を越えました。
大切な事を伝えてゆくお仕事だと思っています。
お気軽にご相談いただければ、と思っています。
トリミング、グッズ、ホテル、生体の販売をやっています。
よろしくお願いします。
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ペットハーバー ノア
店長さんの新着日記
「なんだって、こんなところで羽化するのかねぇ？」
蝉の幼虫が、木の根元２０ｃｍ位のところで、まさに羽化しようとしている。しかも夕方の時刻である。（通常は明け方に羽化する。）薄い緑の白濁した身体を、茶色の殻から覗かせている。
「間抜けな蝉なんだよ。」母が言う。
息子ッチも、「七年、土にいて、何でこんな中途半端な時間で出てきたんだろう？」と言う。
「だから、間抜けなんだよ。」さらに追い打ちをかける。
宮城県菅生サービスエリアの一本の木の根元だ。東北の高速道路は、結構な渋滞が続き、自分達は石巻からの帰りである。
宮城県石巻市、支援物資と、お金も少し貯まり、犬猫の用品。人間の食糧などに変えて。又、今回はＴシャツ、タオルプロジェクトという事で、Ｔシャツ、タオルは好評でした。ご協力いただいた皆様、感謝申し上げます。
6時に起き、各々のペットの世話をして、子供らと奥さんと共に、前日2台のワゴンには目一杯、物資を入れ、7時ちょうどに山形を出る。通常2時間の道のりだが、やはり、3時間かかった。
いつもの鹿妻小学校に行くが、人が居ない。ここは、炊き出しが終わっているという事なので、避難所として利用されているのだが、夏休みでもあり、子供の気配もない。
仕方がないので、渡波小学校に向かう。
小学校の中の本部と言う所に、無料配布に来たのだがと言うと、「学校の中（校庭）では困る。」と言う事で、外で炊き出しをやっている人と話をしていると、あそこの空き地が良いと言う話になり、小さな空地を不法占拠して、店開き。
何度も行っていると、行政側の対応なんて、なるべく関わらない所でお願いします。と言うのが見え見えで、しかしそんな事は、いちいち気にしていられないし、まぁ、勝手にやってきて、勝手に配っている訳ですから、迷惑にならないようにやります。
ところが、無料配布中と言うカードを出すと、「これいいの？」「これ貰えるの？」と人がたくさんやってきて、 約一時間で、見事に何も無くなった。口々に、「ここにきてもらったのは、初めてだ。」「犬の物なくて困ってた。」
と仰る。
みんな、買い物が出来る環境では無い。炊き出しで繋いでいる状況だという事だ。まして、ペットの物まで、まだまだ回らず、被災したペットを、別な被災した人が面倒みている状況のようだ。
でも、まぁそれが一番人間味のある話である。
娘ッチが、被災したおばちゃんと何か話しこんでいる。後で聞いてみると、「津波は、大事なモノも、命もみんな失くしてしまった、でも海は、悪くないんだよ。地震が悪いんだ。」
海と生活してきて、海から育まれたおばちゃんとしては、どうしても、海のかたを持ちたかったらしい。
女川も相変わらずで、人の住んでいる所が解からない。鹿妻はもう一度行ったが、恐らく仮設住宅に相当数の人が移ったのだろう。
そして帰り道の話である。七年間、土の中にいた蝉を、息子ッチが見つけた訳です。この蝉、自分達の話を聞いていて、今に見返してやると思ったかは、不明。偉大な蝉になっても、「おー！あの時の蝉！」とは、ならんけどね。(笑)
七年間の時間を、蝉は何を思うのだろう。地上の一週間は、何を思って生きるのだろう。
自分達のやっている事は、自己満足なのは十分承知している。でも、もしそれで心から、嬉しいと思ってくれる人が、一人でもいれば、それで良い様な気もする。おもちゃや、お菓子を持って家の人に見せに帰る子供たちは、心から笑顔である。
自分達にもそれは、戒めでもあり、宝物でもある。あの笑顔に恥じぬように生きなければならない。そう思う。
猫ペットショップ部門で一位になりました。皆さんのおかげです。ポッチとおねがいします。
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元記事：http://blog.livedoor.jp/meteor1965/archives/51881376.html
